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劣化したイメージに鮮度を与える +DESIGNセミナー「寄藤文平・イメージのリサイクル」

2011/03/21 8:16 に A 管理者 が投稿   [ 2011/03/21 8:34 に更新しました ]


3月18日、神戸市主催、KIITOで寄藤文平氏のセミナーが開催された。

今をときめく旬のデザイナーがどんな手のうちを見せてくれるか…。

  
  


「東京メトロ」の広告は地下鉄乗車マナー啓発がテーマである。
マナーは今更言われるまでもないことで、
ありきたりのアプローチでは注意を喚起することが容易ではない。
それを「やってはいけない」から「やろう」という
意表をついた表現に切り替えることで、
目的を果たすことに成功した例である。
そして、個性を抑えた寄藤氏独特のイラストが、
見る人に素直に届くのだ。



「JT(日本たばこ)」は喫煙マナーを啓発するケース。
様々な喫煙シーンにユーモアを交え図解する。
映画館の例ではかつての大ヒット映画のパロディーに絡めたコピーとイラストで
興味を持って読ませることで、共感を得ようというものである。



もうひとつのJTの例は、
シンプルなピクトグラムと気の利いたコピーの組み合わせが効果をあげている。
これらが彼の言う「劣化したイメージの鮮度をあげる」ポイントである。
わかったつもりでいること、今更言われるまでもないこと、
ありふれすぎてだめだと思っていることなどを
もう一度デザインでリサイクルし、鮮度を与える、
これがデザインによる編集術であると言うのだ。

  



このコンセプトを敷衍(ふえん)したのが「うんこ」「死」「数字」など
出版にはそぐわないテーマを敢えて単行本にして表現している。
デザイナーの好奇心、創造力とはかくあるべしとの見本である。
寄藤氏独特のイラストは、
かつてマニュアルに添える図解のような仕事を
大量にこなしているうち自然に培われたもので、
特に意識して作り上げたスタイルではないと言う。
作図はぺんてるのハイブリッドボールペン、
文案は殆どコピーライターとの共作である。(寺本)